ラリーはできるのに、サーブやスマッシュで肩が痛む。強く打とうとすると腕が振り切れず、肩をかばってフォームが変わってしまう。
試合やレッスンを楽しみたいからこそ、痛む動作と今の身体の状態を整理することから始めましょう。
テニスで、このような肩の悩みに
・サーブでラケットを引くと肩の前や奥が痛い
・打点を高くすると痛み、スマッシュが怖い
・振り抜くときに引っかかり、力を抜きにくい
・練習後や翌日まで肩の重さが残る
・休むと軽くなるが、再開するとまた痛む
「どのショットで、いつ痛むか」は、対応を考える大切な手がかりです。フォアハンド・バックハンドだけでなく、サーブの準備から振り抜きまで、困っている場面を伺います。
テニスの肩痛とは
テニスの肩痛は、一つの病名ではありません。腕を繰り返し上げて振る動きは、肩を支える腱板などに負荷をかけます。腱の障害、関節の不安定さなど、状態によって必要な対応が異なります。
痛む場所だけで病名は決められません。発症のきっかけ、動かせる範囲、力の入り方、医療機関での検査結果も確認します。
急に痛めたとき・腕が上がらないとき
転倒後や急な強い痛み、腕が動かせない、変形や大きな腫れ、続くしびれ、発熱を伴う場合は、速やかに医療機関で確認してください。痛みが続く・悪化する場合も整形外科へご相談ください。
参考:NHS:肩痛の受診目安
肩の状態と、ショットでの負担を整理
1.肩そのものの状態
肩を上げる、外へひねる、腕を引くなどの動きと、痛みや力の入り方を確認します。肩への局所的な対応が必要か、先に医療機関で調べるべき状態かを見極めます。
2.身体全体のつながり
サーブでは腕の動きに加え、足の支え、股関節や体幹の動き、肩甲骨の動きにも目を向けます。肩に負担が集まる動きになっていないか、条件を変えたときの反応を比較します。
3.練習量と回復のバランス
サーブ練習を増やした時期、連日の試合、フォームやラケットの変更、睡眠の状況なども伺います。身体の動かし方に加えて、現在の肩に対して負荷が大きすぎないかを考えます。
テニスの技術を支える身体の土台
「もっと身体を回して」「力を抜いて」と言われても、思うように動けないことがあります。そこで、肩の柔軟性だけでなく、体幹を回す、片脚で支える、腕と身体を一緒に動かすといった基本動作を確認します。
フォームの指導を受けている方は、その内容もお知らせください。技術を練習するために必要な動きが、今の身体で無理なくできるかを整理します。
OCLの視点で、動きの変化を確かめる
OCL(Optimal Control Learning/最適制御学習)は、身体を「入力・中枢・出力」から捉える当院の考え方です。見る、感じる、調整する、動くというつながりに着目します。
テニスなら、ボールを見る目線や足の支え方を変えると、腕の動かしやすさはどう変わるか。必要な評価を選び、反応を一つずつ確かめます。変化が出たことだけで原因を断定せず、次の評価と対応に生かします。
評価に合わせて施術を組み立てる
問診と検査をもとに、整体・鍼灸・神経制御へのアプローチ・OCLストレッチを選択します。施術の目的や方法は、その日の状態とご希望を踏まえて説明します。
肩への施術やセルフケアで痛みが軽くなることも、大切な変化です。そのうえでプレーすると再び痛むなら、練習量や身体の使い方も見直します。
再検査で、変化と残る課題を共有
最初に確認した動きを、施術後にも同じ条件で比較します。痛みの感じ方、可動域、力の入り方が変わったか。変化が乏しければ、見立てや方法を見直します。
腕が上がりやすくなったことと、サーブを繰り返しても負担が残らないことは別の確認項目です。実際の練習中・練習後・翌日の反応も合わせて、次の課題を決めます。
ラリーからサーブ、試合へ
ストロークができても、サーブやスマッシュには不安が残ることがあります。すべてのショットを一度に戻すのではなく、どの動作・強度・回数に対応できるかを整理します。
再開時に確認すること
肩の状態に応じて、素振り、軽い打球、サーブなどを選びます。回数・球速・練習時間をまとめて増やさず、一つずつ調整して、練習中と翌日の反応を確認します。
再開する順番や時期は、診断や経過によって異なります。医師からの運動制限がある場合は、その指示を優先します。
▶ ケガから練習復帰までの5段階をYouTubeで見る
復帰の段階を考えるための共通動画です。テニスでは、ショットの種類と練習量に置き換えてご覧ください。
体幹と腕の連動を知る動画
「ワキを絞る」という言葉から、体幹と腕のつながりを考える動画です。肩の痛みを一律に治す方法ではなく、身体の使い方を理解する参考として紹介します。
▶ ワキを絞る・体幹と腕の連動をYouTubeで見る
テニスのすべての動作で脇を締め続ける、という意味ではありません。痛む動きを無理に再現せず、ご自身に合う方法は評価のうえで確認しましょう。
肩の痛みで来院された患者さんの声
三田和也さん/学生(掲載時)
数年間、肩や腰の痛みを繰り返していた三田さん。施術とOCLストレッチを通じて痛みやスポーツでの動きに変化を感じ、ご自身でケアする方法を知れた点もよかったとお話しくださいました。
肩痛に関する掲載済みのご感想の要約です。テニスの肩痛の治療例として紹介するものではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
好きなテニスを、これからも楽しむために
僕はプロキックボクサーとして競技を経験し、トレーナーとしても選手と関わってきました。
肩の痛みがあると、試合に出られるか、仲間との練習を続けられるか、また思い切り打てるか。身体のことと同時に、気になることも増えると思います。
週末のテニスを楽しみたい方も、試合で力を発揮したい方も、目標を聞かせてください。今できることと、準備が必要なことを整理しながら、一緒に進めていきましょう。
O.C.Labo代表 押方匡介
ご相談・ご予約
痛みが出るショット、いつから気になるか、練習の頻度、これまでの受診や検査についてお知らせください。試合やレッスンの予定も含めてご相談いただけます。
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