腱板損傷から、もう一度スポーツへ
日常生活では腕を動かせるようになった。
痛みも以前より軽くなった。
それでも投球、サーブ、スマッシュ、スイング、水泳など、 スポーツになると肩が気になる。
腱板損傷からのスポーツ復帰では、 「痛みが減ったこと」「肩が動くこと」「競技の負荷に対応できること」 を分けて考えることが大切です。
O.C.Laboでは、医療機関で確認された腱の状態や治療方針を大切にしながら、 現在の肩の働き、身体全体の使い方、 競技で必要になる負荷を確認します。
腱板損傷・腱板断裂とは
腱板は肩甲骨と上腕骨をつなぎ、 腕を上げる、回す、肩を安定させるといった働きに関わっています。
腱板損傷には腱の一部が傷むものから断裂を伴うものまであり、 転倒などをきっかけに起こる場合もあれば、 繰り返しの負荷や加齢による変化が関係する場合もあります。
損傷の状態や治療方法は一人ひとり異なります。 そのため、腱板損傷という同じ診断名でも、 スポーツ復帰までの道筋が全員同じになるわけではありません。
MRIや超音波などによる腱の状態は医療機関で確認し、 その情報を踏まえて現在の肩の働きや競技動作を見ていきます。
復帰を考えるときに、三つを分けて確認します
腱そのものの状態
部分的な損傷なのか断裂なのか、 保存療法中なのか術後なのか。 医療機関での診断や治療方針を確認します。
肩が働く状態
腕を上げられるか、回せるか、力を出せるか。 現在の可動域や痛み、力の入り方などを確認します。
競技で使える状態
速さ、強さ、反復回数、疲労など、 競技で必要になる負荷へ段階的に近づけます。
痛みが減った
大切な変化ですが、 それだけで競技復帰を判断することはできません。
肩が動くようになった
日常生活や基本動作へ戻るための重要な段階です。 次に、速さや反復負荷を確認します。
競技の中で使える
競技特有の速度や負荷の中でも、 肩だけに頼らず身体を調整できる状態を目指します。
腱の状態については、医療機関の判断を大切にします
腱板そのものの診断や修復状態は医療の領域です
O.C.Laboでは、 断裂した腱が修復したかどうかを施術によって判断することはありません。
画像検査、手術の必要性、術後の組織の回復、 運動制限などについては整形外科など医療機関の指示を優先します。
急な強い痛み、明らかな脱力、 転倒後に腕を上げられないなど、 強い症状がある場合は先に医療機関で確認してください。
保存療法でも術後でも、現在の段階から考えます
保存療法中の方
日常生活では大丈夫でも、 速い動きや反復動作では症状が出ることがあります。
どの角度、どの強度、どの回数で症状が変化するのかを確認し、 医師の方針に沿って競技へ近づけていきます。
手術後の方
術後には、 修復した組織を守るための時期や運動制限があります。
医師や理学療法士から示されている制限を守りながら、 許可された範囲で身体全体の動きや 競技復帰に必要な能力を確認します。
肩の動きや痛みに対する、局所への対処もあります
腕を上げたときに肩が動かしにくい。 ある角度で痛みや硬さを感じる。
そのようなときには、 現在の肩の状態に合わせて、 局所へセルフケアを行うことも一つの方法です。
次の動画では、 肩周辺へやさしく刺激を入れながら身体を動かし、 その前後で腕の上がりやすさや 肩の動きを確認するOCLストレッチを紹介しています。
大切なのは、やった後にもう一度確認すること
動画では、ストレッチを行う前に 腕の上がり方や肩の動き、痛みなどを確認し、 終わった後に同じ動きでもう一度チェックします。
前後で動きやすさや感じ方が変化したのであれば、 その刺激が現在の身体に影響を与えた可能性があります。
反対に変化がない、 あるいはかえって痛みが増えるのであれば、 現在の状態には合っていない可能性があります。
局所へのセルフケアによって 一時的に肩が動かしやすくなったとしても、 それだけで腱の状態や損傷に至った背景まで判断することはできません。
また、肩以外の動きにくさや 身体の使い方によって肩へ負担が集まっている場合には、 局所への対処だけでは同じ負担を繰り返す可能性があります。
そのためO.C.Laboでは、 局所への対処で変化を確認しながら、 なぜその肩に負担が集まっていたのかも全身から確認します。
腱板損傷・腱板断裂がある方へ
この動画は、 腱板損傷や腱板断裂そのものを修復するための方法ではありません。
動画内でもお伝えしている通り、 痛みがある場合は無理をしないでください。 実施中だけでなく、終わった後に痛みが強くなる場合も中止してください。
特に術後や運動制限がある方は、 自己判断で行わず、 医師や理学療法士から示されている制限を優先してください。
腱が回復することと、同じ負担を繰り返さないことは別です
腱板損傷は、 転倒や接触など一度の大きな力によって起こる場合もあれば、 スポーツで肩を繰り返し使う中で 負担が積み重なっている場合もあります。
そのため、 「使い方が悪かったから損傷した」と 一つの原因に決めることはできません。
一方で、競技へ戻ることを考えるなら、 なぜその肩に負担が集まっていたのか を確認しておくことも大切です。
肩だけが原因とは限りません
例えば、胸郭が動きにくい、 体幹から腕へ力を伝えにくい、 股関節や下半身を十分に使えていない、 別の部位の痛みや動きにくさを肩で補っているなど、 身体全体の条件によって肩へ負担が集まっている可能性もあります。
また、痛みが続いた期間が長ければ、 肩をかばうこと自体が新しい身体の使い方として 定着していることもあります。
だからこそ、 腱そのものの回復だけを見るのではなく、 肩に負担が集中していた条件も確認していきます。
痛みがなくなって、 以前とまったく同じ使い方へ戻ることだけが スポーツ復帰ではありません。
肩に負担を集めにくい使い方を学び直し、 競技の中でも繰り返し使える身体へ近づけていく。
それが再発予防を考えるうえでも大切です。
だから、競技動作の前に身体の土台から確認します
投球、サーブ、スマッシュ、ストローク、水泳などは、 肩だけで行う動作ではありません。
足元で支え、 股関節や体幹が動き、 胸郭や肩甲骨を介して腕へ力が伝わります。
肩が、本来は身体全体で分担するはずの仕事まで引き受ければ、 肩への負担が大きくなる可能性があります。
そのため、肩の状態に合わせて、 腕を上げる、回すといった動きだけでなく、 立つ、歩く、身体をひねる、 片脚で支えるなどの基本動作も確認します。
肩そのもの
痛む位置、動かせる範囲、 力の入り方などを確認します。
身体の連動
肩甲骨、胸郭、体幹、 股関節などとのつながりを確認します。
負荷への反応
練習中だけでなく、 練習後や翌日の状態まで確認します。
肩の使い方も、復帰後に見直すポイントの一つです
スポーツでは、 「脇を絞る」という表現を使うことがあります。
ただし、 単純に脇を強く締めたり、 腕を身体へ押しつけたりすればよいわけではありません。
肩甲骨や上腕、肘などが連動し、 身体全体から伝わってきた力を腕へつなげられるかが大切です。
形だけを真似するのではなく、 その動きが現在の身体にとって本当に使いやすいのか を確認します。
「脇を絞る」という形だけを作ることが目的ではなく、 肩や腕を身体全体の動きの中でどう使うかを考えるための動画です。
腱板損傷・腱板断裂がある方や術後の方は、 動画の動きを無理に行わず、 医療機関から示されている運動制限を優先してください。
フォームだけでなく、身体が動くまでの流れを見る
身体は、 筋肉や関節だけで動いているわけではありません。
目や平衡感覚、足裏、筋肉や関節などから情報を受け取り、 脳と神経が予測・調整し、 その結果として動きが現れます。
そして実際に動いた結果をもう一度受け取り、 次の動きへ反映していきます。
入力
身体が現在の状態や周囲の情報を受け取ります。
予測・制御
受け取った情報をもとに、 姿勢や力の入れ方を調整します。
出力
調整した結果が、 姿勢や動きとして現れます。
再入力・学習
実際の結果を受け取り、 次の予測と制御を更新します。
条件を変えたときに 肩の動かしやすさや力の入り方がどう変化するかを確認し、 その変化を手がかりに見立てを更新します。
スポーツ復帰では、 以前の動きをそのまま再現することだけを目指すのではなく、 現在の身体に合わせた使い方を学び直していきます。
OCL理論と身体の見方を詳しく見る →評価して、施術して、もう一度確かめます
問診と評価をもとに、 整体、鍼灸、神経制御へのアプローチ、 OCLストレッチなどから必要な方法を選びます。
問診
診断内容、受傷時期、治療経過、 競技、痛む動作、練習量、 戻りたい目標を確認します。
検査
肩の動きに加え、 姿勢、体幹、バランスなど身体全体を確認します。
施術
身体の状態と医療機関からの制限を踏まえ、 必要な方法を選びます。
再検査
最初と同じ条件で、 痛み、可動域、力の入り方、 動きの変化を確認します。
その場の変化だけでなく、 練習中、練習後、翌日の反応も確認しながら 次の段階を考えます。
「痛くない」から「競技で使える」へ
スポーツ復帰は、 一度の検査だけで決めるものではありません。
日常生活、基本運動、競技に近い動作、 部分的な練習、通常練習へと、 身体の反応を確認しながら段階的に負荷を上げます。
医療的な回復段階
診断内容、治療方針、 運動制限などを確認します。
基本的な肩の動き
腕を上げる、回す、支えるなどの 基本動作を確認します。
身体全体の使い方
肩だけで動きを作っていないか、 胸郭・体幹・下半身から力をつなげられるかを確認します。
競技に近い負荷
投球、サーブ、スイング、水泳などへ進み、 回数や速度、疲労が増えたときの反応も確認します。
練習・競技へ
練習の量や強度を上げたときの状態まで確認しながら、 競技復帰へ進みます。
損傷状態、治療方法、競技、 ポジション、現在の身体機能によって 必要な条件は変わります。
術後や運動制限がある場合は 医療機関の指示を優先します。
ケガから練習復帰までの5段階
痛みが減ったところから、 実際の練習へ戻るまでをどのように考えるのか。 スポーツ復帰の段階について動画で解説しています。
腱板損傷・腱板断裂の方は、 医療機関から示されている運動制限を優先してください。
肩の悩みやスポーツで来院された患者さん
以下は、 肩の症状やスポーツで来院された患者さんのご感想です。 腱板損傷・腱板断裂そのものの改善例として 掲載するものではありません。
肩や肘の不安を減らし、プレーへ集中
ダーツで肩・肘・腰に痛みが出ることが多かった中田さん。 OCLストレッチを覚えてから身体について悩む機会が減り、 試合中のセルフケアにも活用されていると ご感想をいただいています。
中田雄さん/プロダーツプレイヤー
感想全文を見る →
繰り返す肩の痛みを、身体全体から確認
数年間、肩や腰の痛みに悩んでいた三田さん。 肩だけでなく身体全体を確認する説明や、 施術とOCLストレッチを通じた変化について ご感想をいただいています。
三田和也さん/学生(ご感想掲載時)
肩の患者さんの声を見る →※患者さん個人のご感想であり、結果を保証するものではありません。
その他の患者さんの声を見る →元の使い方へ戻すだけではなく、競技を続けられる身体へ
僕自身、プロキックボクサーとして競技していた中で、 ケガによって思うように身体を使えない経験をしてきました。
日常生活ができること。
痛みが減ること。
練習できること。
試合の中で思い切り身体を使えること。
同じ「良くなった」でも、 必要な身体の状態はそれぞれ違います。
腱板損傷でも、 まず大切なのは腱そのものの状態を 医療機関で確認することです。
そして、局所への対処で肩が楽になるのであれば、 それも使える方法の一つです。
ただ、そこで終わりではありません。
なぜ肩へ負担が集まっていたのか。
肩をかばう間に身体の使い方は変わっていないか。
肩以外の部分から、もっと負担を分散できないか。
そうしたことも一つずつ確認しながら、 今の身体に合った使い方を学び直していきます。
無理に復帰を急ぐのではなく、 かといって 「痛めたからもう無理」と最初から可能性を閉じるのでもなく、 現在の状態を一つずつ確かめながら次へ進みます。
「もう一度投げたい」
「試合に戻りたい」
「好きなスポーツを続けたい」
そうした目標も、 身体を見るための大切な情報だと考えています。
肩の状態や競技に合わせてご覧ください
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